満月レター 12/19
こんにちは、MOONSOAPです。太陽の光が最も短い時期。冬至を越えればまた光が満ちてきます。どうぞ温かくして、お身体をいたわってお過ごしください。
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12月19日のお昼すぎ、13時36分に満月を迎えます。
全体的には、さほど大きな動きがありません。
2021年最後の満月だというのに、あまりドラマチックなことが書けない…。
残念ですがそういう時もあるんですよね。しかたない。
ただ、全ての凶星(土星、火星、ラーフ)が強いので、あまりいい状況じゃないのです。地味に良くない感じ。
月は双子座、太陽は射手座にあり、チャレンジしたい、動き回りたい気持ちがあったとしても、なんかピンとこないような、そんな配置です。
「来年はこうしよう!」なんて年末に目標を立てる方も多そうなのですが、とりあえず今はあせらないほうがいいかな、という感じがします。
今は、結論を出したり行動する前に
「いろんな角度からみてみる」
という段階なのかなと思います。
人間いつでもポジティブでなくてもいいと思いますし、力を抜いてふわっとした気持ちで過ごす年末年始もいいかも、なんて思います。
みなさまよいお年を!
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ゆきさんの占星術についてもっと知りたい方は、「hoshi-note」もご参考ください。
2.製品情報&お知らせ【羽根木クリスマスマルシェ】心弾むホリデーシーズンが今年もやってきました!
羽根木の街では、12/26(日)まで、HANEGI XMAS WEEKを開催しています。
大切なひと、ご自身へのギフトに嬉しいアイテム、
編みものやお正月飾りのワークショップ、
心も温まる冬限定のスペシャルドリンク、
ホリデーシーズンを明るく彩るさまざまがそろいます。
MOONSOAPは19日(日)11時~17時まで出展いたします。
静謐な空気に包まれた冬の羽根木へ、
お散歩がてらぜひ遊びにいらしてください。【1万円以上お買上げプレゼント】空気や水を浄化する多孔質の麻炭のスティックです。タイ・パガヨーの人たちが無農薬栽培で大切に育て、乾燥させた美しいヘンプの茎を、じっくり焼き上げ、太陽のもとで仕上げました。
3.『花葉月果(かようげっか)』 第十六話「リトリート 〜屋根のない診療所・軽井沢編」Retreat[ritríːt]: 退却や後退。隠居、隠居所、隠れ家。または避難、避難所という意味の英語。キリスト教の修養会では、静想・退修・静修などとも訳し、一定の期間、静かな場所に退いて、講話を聞き、聖書を学び、黙想・祈りなどをすることを指す。リトリート。
その日も、まだ暗いうちに家を出て東を背に、軽井沢へと向かっていました。
バックミラーに映る空が、夜と朝の交代の間際に赤と青の鮮やかなツートンカラーとなり、そのあとに白白(しらじら)と世界が明るみを帯びてゆく時間。
星々の僅かに残る西に向かって、誰もいない高速道路を瞑想のように走る時間。
車で東京を出るときには涙も後ろに飛ばしてゆきながら、大気圏から成層圏を突き抜けて重力のないどこかの星へと向かってゆくようにイメージをしています。
どんどん、心許なく、軽くなってゆく自分。
...
あれ?と最初に思ったのは最初の三芳サービスエリアの入り口あたりでした。幌を上げた一台の小さなオープンカーを見かけたのでした。もう寒いのに珍しいな、と私は頭の片隅で思いながら、軽井沢という星への道を進みました。
...
次に、あれ?何かおかしい、と感じたのは藤岡JCTの付近でした。またしても先ほどと同じ車種のオープンカーが目の前を走っていたのです。
寒がりな私は感心しながら見ていると、そのオープンカーの運転席の男性が後ろに向かって手を降っているのでした。
お友達の車かな?とバックミラーをちらりと見ると
そこにはまたしても全く同じ車種のオープンカーが走っており、
その車の助手席に結び付けてあるリボンが、ひらひらと高速道路の風に舞って鮮やかに私を追い越してゆきました。思わず泣いていた涙も乾くほどその光景は、鮮やかに私の心に焼きつきました。
そして
妙義山を越えて、下り坂の橋のたもとまで来た時に、あっと驚く光景が眼下に広がりました。
...
キラキラと地上を照らす朝日の下、紅葉の山々の間の天空を走るようにできている吊り橋の上を、小さな同じオープンカーたちが等間隔にずらりと並んで、軽井沢方面へ向かって走っていたのでした。
そして、みな銘々に空に向かって手を上げて、すれ違う仲間の車に合図を送って走ってゆくのでした。
久しぶり!
元気?
Hello!
無言で交わされる楽しげな会話。
喜びに満ちた無言の声。
秋の天と繋がって、嬉しそうにそれぞれの顔を見合っては手を振り合って、走りながらシグナルを送っていました。
見渡す限りのオープンカーの列、列、列。
圧倒的な眺めの中、みな髪を風になびかせ、高速道路が一体感に包まれている。
たくさんのボンネットが、朝の光を反射させて、キラキラと列を成して動いてゆくこの景色。
そういえば、一年に一度軽井沢でクラシックカーのお祭りがあると聞いたことがある。
もしかしたら今日がその日なのか、と 私は忘れていた記憶を思い出し、もうなんともいえない気持ちで胸がいっぱいになったのでした。
...
なんて素晴らしい日なのだろう。
こんなに満たされていて、嬉しそうな
大人たちを久しぶりに見たな、と思いながら
高速を降りて碓氷軽井沢峠を下りプリンス通りまで差し掛かると
浅間山に見下ろされる平地になったそこにはなんと
もっと早くに軽井沢に到着していた同じオープンカーの仲間たちが
ずらり沿道に車を停めて、両手を振って私たちを待ち構えていたのでした。
いつもの日曜が、いつもの道が
突然朝日の中で
祝福のパレードのための道になっている奇跡。
まるで凱旋のような、結婚式の花道のような、
くすぐったくも晴れがましい気持ちで、通りを抜けてゆくオープンカーの仲間たち(に紛れ込んでいる屋根付きの小さな車に乗っている私。)
皆が皆、にこにこと
祝福の喜びに満ちて両手を振って、振り返して、秋の光の中で大きなグルーヴを生み出して
ああ、大きな喜びの中に
私たちが小さくいて、
笑っているね、と
嬉しくて嬉しくて、
運転をしながら
またしても涙が溢れて仕方がなかったのでした。
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by 池田早紀 "Ayurveda for your life"
2021.夏、軽井沢の修道院を改修したアネモネ院にてアーユル