2023.7.3 満月「芽生えるもの」
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こんにちは、MOONSOAPです。
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7月3日20時3分、射手座で満月を迎えます。
土星以外は順行していて、水星が強い、順調な配置。
自分の中に新しい何かが芽生えそうです。
日常のちょっとしたことがヒントになったり、これまでずっと漠然としていたことだけど形になって現れてきたり。
ふと、これからはこうしてみようかな、とかこんなことをしてみたいな、とか思いついたとしたら、すぐに形にはならないとしてもぜひこのちょっとした小さい芽を大切に育ててみてほしいタイミングです。
夏至もすぎて夏に向かう良い季節、ポジティブで明るいエネルギーに満ちたよい満月をお過ごしください。
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月のナクシャトラは、プールヴァアシャダー(Purva Ashadha)。
新しい可能性の発見。
これまで埋もれていたものが急に明らかになったり、直感で進むべき方向性がわかる。
自分の中の抑制やブロックを知り、解くタイミングでもある。
※西洋占星術とインド占星術では春分点の度数が違うため、月の入るハウスが変わり、今回は西洋占星術では山羊座ですがインド占星術では射手座の満月です。
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ゆきさんの占星術についてもっと知りたい方は、「hoshi-note」もご参考ください。
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[マルシェ出店]
7月15日(土) ◇ ファーマーズマーケット出店します ◇ 10:00-16:00生産者や農家さんから、直接、調理法や使い方を教えてもらいながらの買い物はいつも本当にありがたく、毎日の生活が鮮やかになります。MOONSOAPは、季節のおすすめをセレクトしてもっていきますので、当日、全商品はございません。もし、お買い求めをご希望の製品がある場合はinfo@moonsoap.com にメールなどでご一報いただけますと幸いです。[Atelier MOONSOAPにて ]
7月15日(土) ◇ ホリスティックハーバルリーディング ◇ 13:00-18:307月29(木) ◇ カードリーディング Peanuts Yoko ◇ 11:00-内容 : Peanuts Yokoのリーディングではカードを通しご自身が答えを見つけていけるようにアドバイスするを心がけています。カード以外にも見えたり感じたりするイメージもお伝えする場合もあります。初回の方にはチャクラバランスを見たり数秘術なども用いてリーディングさせていただきます。30min ¥3000① 11:00〜11:30
②11:40〜12:10
③12:20〜12:50
④13:00〜13:30
⑤13:40〜14:103.『花葉月果(かようげっか)』『花葉月果(かようげっか)』 第三十五話
「手の倫理 〜別れとエチカ編」
“相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、
相手との境界、自分の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。
目ではなく触覚がひらく、人間同士の関係の創造的可能性とは。”伊藤亜紗『手の倫理』より
***
私は現在セラピストという仕事をしておりますが
自らの全てを触覚に集約させようと思ったのは
アカデミアの世界から人間の繊細さに手を伸ばすことに限界を感じた
20代前半の時でした。
触れると、和三盆でできたお菓子のように
ほろりと崩れ落ちてしまいそうな
人の心の奥にある、脆さ、柔らかさ。
そして誰にも触れられないまま
暗闇の中で光っているその美しさに触れるには
言葉というものはあまりにも強すぎて恣意的で
まだ自分の言語を獲得しておらず、未熟だったその頃の私にとって
大事なものを託すには、
言葉は器として不完全な道具のように思えたのでした。
***
真っ暗な闇の時間にも飽きて
どこか外部に光を求めたいなと微(かす)かに思った瞬間に
そっと、まるでずっと見守っていたかのように
その美しい心許なさの手を引いて
一緒に歩ける人になれたら。
権威や正当性のもたらす依存感情とは無縁に、
倫理も道徳も捨てて。
私はあっさりと言葉を封じて、
そんなふうに
なぜか思って
そして写真を通して世界と接触しながら
セラピストとしての何かを掴みたくて
全く言語の通じないフィンランドへと旅立ったのでした。
たくさんの奇跡があり、邂逅があり
然るべき縁があり
そして然るべき別れがありました。
***
別れの際の触覚は
はっきりと関係性の終わりを示すもので
どんなに暖かな手であっても
その手は今までと同じ親密さは今後ないことをきちんと強い態度で示しており
その場の淡々とした穏やかさや、その人の昨日までとおんなじに見える笑顔と相まって
「別れ」の儀式がどんなに酷なものであったとしても
とても優しい印象として残り、
最後にその人を尊敬する結果となるのでした。
***
人と人との違いという意味ではなく
一人の人の中にある無限の多様性。
そして伝達的ではない仕方で他者と出会い、
その中に入り込み、関わってゆくこと。
私が人生の「仕事」を始める前にした数多の恋の経験が
今私の手の倫理を支えているのだな、と思います。
***
お互いに好きだったのにも関わらず。
状況が辛すぎて別れるしかなくなった同じくセラピストだった昔の恋人がいました。
その人が別れの直後に私のためにマッサージを施す時間を設けてくれたことがありました。
直前までさまざまな感情が整理できないままその申し出を受け入れた私の不安を裏切って
その人は、毅然としたプロフェッショナルの手で
ただの人間の肉体としての私の体の筋肉や腱を丁寧に労り、
90分間しっかりとよそ見をせず
正しい技術者として正確な手で私の体に触れ、私を回復させてくれたのでした。
私の中の失恋の痛みが、
人間の気高さに対する畏怖の念に変わった瞬間でした。
***
“触覚がその直接性の中に隠し持つ「扉」は、
自らをその状況にとって相応しくない私、にすらしてしまう可能性を持っています。
不埒な触覚の誘いに乗って、
あるいはそのそばで誘いに対抗しながら、状況にとっての異物となった自分、に出会うこと。
触覚は道徳的ではないかもしれない、でもそれは確かに、
いやだからこそ、倫理的でありうる”
と『手の倫理』の著者であり、美学者の伊藤亜沙は述べています。
***
倫理学:ethics(エシックス) は美学:aesthetic(エステティック)の語源の近似*を想って
私はその後、自らが信じたものを表すために自分の会社の名前に「エチカ」*と名付けました。
手は道徳的ではなく、でもしっかりと倫理を宿しており
そのことで、人は人であることを超え
とても美しいものに触れられるのだと
思います。
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*20世紀のオーストリアの哲学者ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』に「倫理学と美学はひとつである」という有名なテーゼがある。
* 『エチカ』(羅: Ethica, エティカ)とは、17世紀オランダの哲学者スピノザの著書名。スピノザは典型的な汎神論と決定論のうえに立って万象を永遠の相のもとに眺め、人間の行動と感情を嘆かず笑わず嘲らず、ただひたすら理解しようと努めた。唯一の無限実体、神が存在すること。 思惟と延長とは人間精神に認識可能なその二つの属性であること。 神はいっさいの結果を自己の内部に産出すること。 したがっていっさいの事物は神の様態にほかならないことを述べた。
by 池田早紀 "Ayurveda for your life"
100年前と100年後が併存するAppartment Monparnasse と軽井沢アネモネ院での
アーユルヴェーダのトリートメントのご予約を受け付けております。