オーストラリアの希少精油たち 14種類
[オーストラリアの希少精油の紹介]
オーストラリアに自生している植物の精油。オーガニック、ワイルドハーベスト(野生)、無農薬栽培のものがほとんどです。希釈して、マッサージオイル、お風呂、アロマスプレー、芳香用に使っていただけます。ティートゥリー精油などは虫刺されやニキビに原液つけることができます。
1 ローズマートル
爽やかな果実味とうっすら薔薇の香り。白っぽい琥珀色の美しい精油です。
気分が明るくなるようなトップからミドルノート。フローラルの中にほんのりレモンも香り、とても心地が良いです。
老化した肌の保湿に、大変役立つでしょう。鎮静効果や肌を引き締めてくれます。
<植生>
2 レモンアイロンバーク
<香りと使い方>
天使に高いところへふわっと引き上げられるような軽やかさ。凍らせたレモンの果汁が弾けるような爽やかな香り。
空気清浄剤として用いることができます。また、気分高揚効果、リラックス効果の両方を併せもっています。
天然の虫除けとしても。
レモンアイロンバークは、トップノートの精油で、水のようにさらさらしており、色は澄明~薄い黄色。
<植生>
ユーカリには700以上の種類があり、約17種以外はすべてオーストラリアに自生しています。レモンアイロンバークは、約12~20メートルの高さに成長し、幹および枝の色は濃いグレーです。葉はくすみがかった緑色で、長さ40~110ミリメートル、幅12~30ミリメートルまで成長します。年を経るにつれて、葉は槍形からくっきりとした卵形に変化し、美しい白い花が12月から2月にかけて見られます。レモンアイロンバークは、オーストラリアのクイーンズランド州北部に位置するケープヨーク半島に自生しています。
オーストラリアの先住民であるアボリジニはレモンアイロンバークの葉を料理に用いていたと考えられています。また、木材としては武器の製造にも用いられていました。
3 サンダルウッド
<香りと使い方>
和名を白檀といい、ずっと嗅いでいたくなるような心落ち着く、重厚な香りです。
仏教やヒンドゥー教の寺院で炊かれる崇高で神聖な香りで、力強さと高貴さが漂います。
アーユルヴェーダの貴重な薬草のひとつで、神経系を鎮静し、心のざわめきをを落ち着かせてくます。
未来を思い描くよりも今に意識を向け、自分の本質に向き合わせてくれます。
乾燥肌、炎症、むくみなど、美容効果もとても高い貴重な精油です。
<植生>
オーストラリア西部に自生する9mくらいに成長する常緑樹で、紫色の花を咲かせます。自力で、栄養を補給できないので、他の植物から根に栄養分をもらって育ちます。樹齢40年~50年に成長したものから、サンタロールが含まれる質の良い芳香精油が得られます。
4 ホワイトサイプレス ウッド
<香りと使い方>
サイプレスとは糸杉のことです。この樹木から抽出される精油は、かすかに松も感じる、広く深い大地を彷彿させる森林の香りです。
黄~茶色のオイルで、はちみつのような粘り気があり、香水にも用いられます。
どっしりとした安定感のある香りは、瞑想やグラウンディングに使用され、気分をすっきりさせるのに役立ちます。
炎症や皮膚刺激の治療の処方に用いられます。
<植生>
ホワイトサイプレスは低中木で、高さ5~25メートルまで育ちます。カリトリス属の一種で、13種全てがオーストラリア原産です。緑の葉を茂らせ、若木には針のように尖った葉がつき、鱗状に育ちます。ニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州、南オーストラリア州といった半乾燥地域に自生します。ニューサウスウェールズ州北中部が最大の自生保護区であり、森林面積420,000ヘクタールのうち65%をホワイトサイプレスが占めている。
ホワイトサイプレスは、オーストラリアの先住民であるアボリジニの文化において、重用された物の一つでした。
材木は狩猟道具やカヌーのパドルになり、樹脂は防水樹脂になりました。材木は非常に頑丈でシロアリが発生しにくく、初期の入植者は床や家具などの住宅建材にしました。
5 ブッダウッド
上品で柔らかいスモーキな木の香り。はちみつ、マスタード、ウィスキーを混ぜ合わせたような香りと表されることも多いです。
ブッダウッドの木から蒸留されるため、蜂蜜のような濃厚な粘り気があり、色は黄味がかった茶色です。
寒い場所で保管すると固まる可能性がありますが、この場合は、精油が液体になるまでボトルを少し温めてください。
ブッダウッドには抗菌性があるため、オーストラリアの先住民であるアボリジニたちは長い間、この植物を傷の治療に利用していました。ブッダウッドには抗炎症性、防虫性もあります。 関節痛や筋肉痛などの痛み止めとしても愛用されていました。
<植生>
ブッダウッドはゴマノハグサ科 の10 mの高さに成長する小さな常緑樹です。学名はEremophila mitchellii ギリシャ語で「砂漠が愛する植物」、「孤独と愛」という意味です。樹皮の色は、ライトグレーです。木は非常に丈夫で乾燥に強く、野火にあっても根から回復します。
ブッダウッドには天然の樹脂が含まれているため、葉や末端の枝は粘り気を帯びていることがよくあります。葉の長さは20~55 mm、幅は2~5.5 mmで、9月~11月にかけて鈴の形をした美しい花が3つの房を成して咲きます。
ブッダウッドは、ニューサウスウェールズ州、クィーンズランド州、南オーストラリア州の乾燥した地域、夏は40℃近くまで上がり冬は0℃にまで下がるという厳しい気候で、ブッダウッドは生育します。また、その場所が全てブッダウッドに代わってしまうほど繁殖力が強いため、オーストラリア西部では栽培を禁止されている場所もあります。
エレモフィロン 33.06%、ヒドロキシ エレモフィロン 21.87%、ヒドロキシ ジヒドロ エレモフィロン 14.02% といった珍しい成分が含まれます。
初期の入植者たちは、ブッダウッドの木をサンダルウッドの代わりに収穫していましたが、サンタロールは含まれません。1925年、オーストラリアの先駆的な化学者であるアーサー・ペンフォールドは、ブッダウッド精油が香水の理想的な原料になることに気づきました。
<香りと使い方>
非常に珍しい野生の精油です。常温で結晶化しているので、湯煎tでとかして、手作り重曹歯磨きの香りづけにいかがでしょうか?
<植生>
学名をEucalyptus olida ユーカリ・オリダといい、お菓子のイチゴ香料の香りがする植物です。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の高原地帯の限られたエリアに自生しています。自生数が減少しており、非常に希少なユーカリです。
E)-ケイ皮酸メチル 99.4%
ゲラニオール0.1%
7 ネロリーナ タイプ1
<香りと使い方>
ネロリーナは、ラベンダーやライラックが微かに香る華やか、そして絶滅危惧種のローズウッドのような上品で高貴な香りです。
軽く乾燥させた葉から抽出されるエッセンシャルオイルはたったの約1% です。
オイルは透明で、水のように透き通っています。 年齢問わず使えるオイルです。
精神的な不安の解消によく使われ、疲労を和らげます。
アロマポットで使用、または湯船に垂らします(大さじ 1 杯の天然塩にオイル 2 滴を加えます)。
<植生>
ネロリーナはティーツリーと同じメラルーカ属に属します。ネロリーナは小~中程度の低木で、通常高さ約 8メートル~15 メートルまで成長します。自生する木には、高さ25 メートルまで成長するものもあります。葉の形状は平らで革のようであり、卵形に見えることもあります。葉の色はくすんだ薄緑色で、長さは55~120mm、幅は10~31mm程度になります。花はボトルブラシのような形をしており、長さは20~50mmほどになります。雄しべはクリーム色です。樹齢が100年を超える木もあります。ネロリーナは、ニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州などオーストラリアの東海岸によく自生しています。タイプ1のネロリーナは、クイーンズランド州から採取されたものです。
オーストラリアの先住民であるアボリジニは何千年もの間、ネロリーナを使用していたといわれています。葉は、頭痛、風邪や一般的な病気を治すための茶葉として使用されました。創傷治癒の効果を高めるだけでなく、頭皮や髪へ塗りつけることでアタマジラミを除去したり、皮膚の不調を整えたりします。
8 クンジア
<香りと使い方>
クンジアは独特な魅力的な香りがあります。わずかにシナモンや柑橘の香りが混じったような甘さ、心地よいフレッシュな葉の香りがします。
クンジアはミドルからトップノートです。
このエッセンシャルオイルは、水っぽい粘度に淡黄色の見た目で、α-ピネン、1,8-シネオール、グロブロール、ビリジフロロールといった化合物の面白い組み合わせでできています。
このエッセンシャルオイルは、神経緊張、ストレスと不安、関節炎等の痛みの一時的緩和の外用治療として、オーストラリア政府機関の保健省薬品・医薬品行政局に載っており、また筋肉、腱、関節のうずきや痛みの軽減に役立ちます。虫刺されにも効果があります。
何千年もの間、タスマニアのパカナまたはパラワの人々(オーストラリアの先住民であるアボリジニ)はクンジアを使用してきました。虫よけとして用いたり、関節炎、筋肉の鈍痛や鋭い痛み、虫刺されといった多くの様々な疾患の治療に利用しています。
<植生>
クンジアはクンジア・アンビグアの通称名であり、65を超える種が属する分類名でもあります。クンジアはフトモモ科に属し、これらの種はオーストラリア全土とニュージーランドで見られます。 クンジア・アンビグアは高さ5メートルまで成長する低木です。群生、または密生しているのをよく見られます。見た目は細長く、長さは約1cmの小さな深緑の芳香性の葉をつけます。9月から11月初旬にかけて、小さなクリームホワイト色の花がたくさん咲きます。 この小さな花びらは柔らかくふわふわとした見た目で、蜂蜜のような香りです。クンジア・アンビグアは、オーストラリア南東部、特にタスマニア州北東部とビクトリア州南東部に自生しています。クンジアという名は植物学者で博物学者のグスタフ・クンツェにちなんでいます。マダニ潅木としても知られています。
初期の入植者たちは、種々さまざまな在来動物がクンジアの枝の下に隠れていることに気づき、この植物にはマダニやダニから身を守る効果があると考えました。それゆえ、通称マダニ潅木とも呼ばれています。
9 ホワイトグレープフルーツ
<香りと使い方>
オーストラリア産の白い実のグレープフルーツから圧搾したエッセンシャルオイル。
柑橘のさわやかさの中にグリーンで酸っぱくフルーティーな芳香。
憂鬱な気分を吹き飛ばす快活な香りで、リンパの流れを良くします。セルライトにも効果があるといいます。
マッサージオイルに数滴垂らして。
<植生>
果皮が黄色で果肉が白いホワイト種は、ルビー種と比べると酸味と苦みが強く、昔ながらのグレープフルーツの風味です。西インド諸島のバルバドスで発見されたものが最初とされる。
グレープフルーツの木は、5~6mの丈のものが多く見られるが、成長を続ければ13~15mにもなる(wiki より)。
d-リモネン 91.307% ミルセン 1.643% α-ピネン 0.478%、ヌートカトン、オクタナール、デカナール
10 レモンマートル
<香りと使い方>
レモンマートルのレモンを思わせる香りは、 レモンのような香りの元となる芳香成分「シトラール」によるものです。
レモンよりレモンの香りといわれることもありますが、フロクマリンという成分を含まないので光毒性はありません。
オーストラリアの先住民、アボリジニは身体を元気にする薬草として使っていました。
柑橘類のレモンは、シトラールの含有率が5~10%なのに対し、レモンバームは約60%、レモンマートルは90%程度。レモンハーブの女王と呼ばれます。
シトラールはアルデヒドなので、消臭効果があります。
ルームスプレー、ボディスプレーなどに。
シトラール(ゲラニアール49.4%、ネラール36.6%)
<植生>
レモンマートルのアボリジナル名はジュルングヌ(djulungunu)。クイーンズランド州北端のキュランダに住んでいるジャブガイ(Djabugay)族の名前に由来しています。
オーストラリア クイーンズランド州東海岸固有の植物で、北部のケアンズから南部ブリスベンまでの亜熱帯雨林に自生しています。
「レモンよりレモンらしい香り」がするハーブとして有名です。柑橘系の香りがしますが、酸味がありません。レモンマートルの葉の中に柑橘系の香りがする成分沢山が含まれています。葉っぱをハーブティーや飲料水などの飲み物を使い、スパイスカットは幅広く様々なお料理に使うと爽やかな味になります。
葉っぱから蒸留されたエッセンシャルオイルの主な成分は柑橘系の香りがするシトラール系。オーストラリアの新しい香りをお試しください。
11 ユーカリラディアータ
<香りと使い方>
オーストラリアといえば ユーカリですが、ユーカリ の中では穏やかな、スパイシーさ を抑えた優しいスッキリ感。
ユーカリラディアータは「シネオール」と「モノテルペノール」という珍しい組み合わせにより、抗ウィルス作用と抗菌作用がユーカリ・グロブルスよりも優れているのにも関わらず、香りがより穏やかで優しくリラックス効果もあります。
ユーカリ・グロブルスよりも、1,8-シネオールの含有率がやや低く、ケトン類を含まないため、お子様にもお使いいただけます。
1,8-シネオールという成分が全体の75%ほど含まれているので、呼吸器系(鼻水、喉の痛み、咳など)を鎮めてくれます。
また免疫を整える作用や抗ウイルス作用にもとても優れているので、風邪やインフルエンザ・花粉症の季節に大活躍してくれます。
ストレスにより沈んだ気分を高めたり、不安な心を落ち着かせたい時に役立ちます。
1,8-シネオール71.340%、
α-テルピネオール10.076%、 d-リモネン4.667%
700以上の品種があるユーカリの中でも、葉が細長く三日月のように曲がっている美しい種です。
12 ティーツリー
<香りと使い方>
アロマディフューザーやスプレーで空間に香りを拡散したり、マスク用スプレーとして風邪予防に。
フットバスに入れると水虫を予防します。
ニキビや吹き出物に直接塗布します。
がんばりすぎてしまって、自己犠牲で苦しくなっているときに自分を緩めてくれる香りでもあります。
テルピネン-4-オール42.588%、
γ-テルピネオール22.033%、 α-テルピネン8.838%
<植生>
オーストラリアの先住民族のアボリジニが使った森のハーブ。木の葉を使用して感染症をおこした創傷をなおしたり薬草としてつかわれていました。またお茶としても飲用されていたことから、ティートゥリー(お茶の木)と呼ばれるようになったと伝えられています。
フレッシュで清潔感のただよう、鼻をすっと通り抜けるやや鋭い香り。
フトモモ科の小高木で日光のよく当たる場所に生育し、8メートルほどまで成長します。
13 フラゴニア
<香りと使い方>
フラゴニアは、月と関連が深い精油です。自身の肉体やハートが月のエネルギーに共鳴して浄化・バランスをとります。
満月や新月の日に、ハートチャクラに数滴すりこむと、悲しみや怒りなどを浄化してくれます。
また月の満ち欠けの影響でバランスが崩れるのを和げ、調和させてくれます。
1,8シネオールとα-ピネン値、そしてリナロール系の成分がほぼ同じ割合(1:1:1)の、とてもバランスの良いオイルです。
現在、取り扱っているこのフラゴニア精油は、1,8シネオール値は30.1%、α-ピネン値は26.9%、リナロール系の値は28.4%です。
〇a-ピネンは、免疫力を高め、疲労回復、安眠、リラックス、やる気アップ。樹木の精油によく含まれます。
〇1,8-シネオールは、抗菌、抗ウイルス、抗真菌などの作用があることが知られ、呼吸器系に作用します。ユーカリ系の精油に多く含まれ、風邪の予防に最適です。
〇リナロールは、抗不安作用、鎮痛作用、抗不安作用、鎮静作用、抗ウィルス作用。ローズウッド、ネロリ、ラベンダー、ベルガモットなど華やかな芳香の精油に多く含まれます。
フラゴニアはティーツリーとともに原住民アボリジニが伝統的な薬草として 使用していました。
ティーツリーと同じ抗菌力を持つだけではなく、メンタルな面への期待が高いオイルとして知られています。
オーストラリアやヨーロッパ、アメリカで注目が高まっています。心の中の壁を取り払って、開放的にしてくれると言われています。
甘さとシャープさがとてもよく調和されたクセになる香りです。
調和と平和の真実を学ばせてくれる貴重な精油です。
<リナロールのリラックス作用のしくみ>
リナロールは直接鼻腔から入り、視床下部にあるオレキシン神経に作用します。
この視床下部にあるオレキシン神経は自律神経の調節に深く関係しており、鎮痛・睡眠覚醒・体温調節・循環調節・摂食に関わるので、痛みが和らいだり、気持ちが落ち着くということに繋がるのでしょう。
<植生>
フラゴニアの別名はCourse Tea Tree(コース(荒い)ティーツリー)
西オーストラリア州パース周辺にだけ自生する希少な植物です。 低木で2.5mまで成長。枝が上向きに立ち厚く硬く葉がつきます。
5枚の白い花びらで中心部分がピンク色の小さい花が固まって、1月~5月(夏~秋)にいっせいい花が咲きます。
14 レモンユーカリ
<香りと使い方>
別名「レモンユーカリ」とも言われるシトリオドラは、その名の通りレモン様の香りが特長で、シトロネラールというテルペン系アルデヒド類が主成分で昆虫忌避作用があるのが特長的です。
昆虫忌避作用のあるシトロネラールという成分が4分の3を占めているので、同じく虫除けに良いといわれるレモングラスやシトロネラよりも虫除け効果が高いと言われます。
シトリオドラとも呼ばれるので、シトロネラと間違われやすいですが、虫よけスプレーに使うのは、こちらのほうです。
夏のアウトドアアロマスプレーに使ったり、筋肉の痛みを和らげ、炎症を鎮める働きもあるのでマッサージオイルに混ぜても。
<植生>
レモンのようなさわやかな芳香のあるユーカリ種です。
特に春から秋にかけて強く香り、葉をゆすったりこすったりすると、レモンの香りが辺り一面に漂います。