満月レター 1/7

   

こんにちは、MOONSOAPです。新年明けまして、おめでとうございます。新しい年が始まりました。地球が太陽の周りを1週して、途方もない距離を旅して戻ってきたということですね。季節は繰り返しますが、1度として同じではない時間を、大切にしたいと思います。

皆様にとって、穏やかで心温まる年になりますよう心よりお祈り申し上げます。    


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1.MOON LETTER
2.お知らせ
3.花葉月果(かようげっか)

Contents

1.MOON LETTER 


17日、朝89分に2023年初の満月を迎えます。

 

この満月の段階では、エネルギー的には前の年(2022年)の延長のような感じで、次の新月から大きく変わっていくでしょう。

 

占星術では土星と、木星の動きで社会の大きな流れをみます。

水瓶座と山羊座を行ったり来たりしていた土星が次の117日の新月には、完全に水瓶座に入り、あと約30年ほどは山羊座に戻ることはないからです。

 

なので、今はまだ次の変化の備えるための時間のように思えます。

 

1月って、年始ということもあって目標を立てたり

さぁがんばるぞー、となることが多そうですし、

人は向上や変化を求めがちですが、

変化というのは求めなくても来る時は来るもの。

 

その前の静かな時間に自分の

「息をととのえる」

というのも大切ですよね。

 

私も1月上旬は肩の力を抜いて、

ゆったり過ごしたいと思います。

 

※西洋占星術とインド占星術では春分点の度数が違うため、今回は西洋占星術では蟹座の満月ですがインド占星術では双子座になります。

日本建国図(C)清水俊介先生。

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ゆきさんの占星術についてもっと知りたい方は、「hoshi-note」もご参考ください。


2.お知らせ

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3.『花葉月果(かようげっか)』 第二十九話

「リトリート 〜屋根のない診療所・軽井沢編」

Retreatritríːt]: 退却や後退。隠居、隠居所、隠れ家。または避難、避難所

という意味の英語。キリスト教の修養会では、静想・退修・静修などとも訳し、

一定の期間、静かな場所に退いて、講話を聞き、聖書を学び、黙想・祈りなど

をすることを指す。リトリート。


 ***


しっとりと静かな木製の長い廊下を歩くと、目にとまった

MEDAILLE DE LA FAMILLE FRANCAISE

と書かれた一枚の大きな絵。


布張りの古い椅子が置いてあるその場所に、その絵はかけてありました。

白い布を一枚まとうような衣服を着て、束ねた髪の上に小さな帽子を載せた大柄な女性が

背をかがめて繕いものをしている女性がいる部屋に、

何かの樹木の枝を聖火のように携えて入ってきています。

 

夜なのでしょうか。 

デスクランプが弱々しく灯る

少しガランとして寒々しいような部屋。

子供用のベッドの傍らには木馬と小さな靴も置いてあり

座って繕い物をしている女性は、その家庭の母親であろうと思われました。

 

病院のような、療養所のような、すこし特殊な雰囲気のあるその絵の中に

その大柄な女性は今まさに訪れたばかりなのでしょう。

その部屋の空気には全く染まらず

優しい月明かりのように次元の異なる光で

その部屋を明るく照らしていました。

 

ドアを背にしている母親はこの女性の存在に

気づくことが出来るのでしょうか。

それともまったく気付かないものなのでしょうか。

 

大柄な身体に、たっぷりとした一枚布を纏った

ギリシャ神話にでてくる女神のように見える女性。


 

「この絵に描かれている女性を私は知ってるかもしれないわ。」

と急に背後から声がしたので、びっくりして振り返ると

そこにはいつの間にか、アネモネ院へ一緒にやってきたご夫婦が立っており、

外国人のご主人はその長い腕を前に組んで、

 

奥様はワンピースの後ろで手を組んで、

静かに一緒にその絵を眺めていたのでした。

「この女性は、ギリシャ神話の女神のようにも見えますけれど、そうなのですか?」

と私が尋ねると、

「これは、ドラクロワの絵に描かれているマリアンヌ、という女性だと思うの。」

と奥様は答えられたのでした。

 

***

 

ウジェーヌ・ドラクロワ。*

19世紀ロマン主義を代表するこの画家の作品といえば、

フランス国旗を高らかに掲げた女性が、民衆の上をゆくあの絵のことでしょうか。

 

私は頭の中で、有名すぎるあの作品を想起してみました。

確かその絵はフランス7月革命を描いたものだと言われており

全体的に暗い絵の中で、女性だけがスポットライトが当たったように

明るく、強く、噴煙を背に革命後の希望を示している

そのような絵だったことをおぼろげに思い出しました。

 

絵画の名前は「民衆を導く自由の女神」だったとおそらく思います。

成功した7月革命で勝ち取られたのは自由。

多くの屍の上を跨いでゆく、

柔らかな肩の白い肌と乳房を出したままの果敢な横顔の美しい女性。

フランス7月革命と、この女性と、アネモネ院、

これらには何かの関係があるのでしょうか。


(続く)


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*ウジェーヌ・ドラクロワ:1798-1863年。フランスの画家。

1830年に起きたフランス7月革命を主題とした

La Liberté guidant le peuple(邦題:民衆を導く自由の女神)を描く。

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by 池田早紀 "Ayurveda for your life" 

100年前と100年後が併存するAppartment Monparnasse  にて

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