世界の果てまで / International Library of Children's Literature in Ueno, Japan(Ayumi)

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様々な国の、日常の空気を感じられる日記です。
MOONSOAPとつながりのある方々に執筆をお願いしています。
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By Ayumi
2012年よりシンガポール在住。
ベトナム系フランス人の夫と、この春3人目の女の子が生まれ、
3人の子育てをしながら、常夏生活を満喫中。趣味はお菓子&パン作り。
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日本に帰国すると、書店や図書館に必ず立ち寄ります。
普段、英語が主言語である子供たちにとっては貴重で物珍しい空間なのです。

日本語の教科書で見たことのある本や、自分が知っているアニメキャラクターの本などを見つけては、「これ知ってる!」と言わんばかりの得意そうな表情で眺めています。

そんな彼らと、上野にある国立国会図書館国際子ども図書館を訪ねました。子どものための本ばかりを集めた、閲覧のみ可能な図書館です。

上野図書館との愛称で親しまれた帝国図書館の建物を引き継ぎ今に至るそうで、重厚感があふれ、明治から昭和の雰囲気を随所に感じる素敵な空間が広がります。



建物に感動する親たちをすぐに離れ、見たこともないような量の児童書が並ぶ本棚に近づく子供たち。

多言語展開された日本の絵本や、各国の文化習慣などを紹介する本、この世のあらゆることが分野別にそろった本、時代の変遷を感じる絵本などなど、子供だけでなく、大人もついつい手に取ってページをめくってしまう蔵書に圧倒されました。

読書で興奮した頭を、少しクールダウンさせようと、図書館を歩きます。
館内図と時代を物語る美しい装飾品の数々は、戦火を逃れて現代に生き残る証人のよう。



書庫の本をリクエストに応じてスピーディに届ける本のエレベーターもそのまま残っていますし、本の閲覧を終えた昔の研究者が、疲れた顔で出てきそうな重厚な扉もそのまま。



昔、帝国図書館だった時代に足しげく通った文豪たちを想像すると、今、彼らがいたであろう同じ場所にいることをが、とたんに不思議に思われてきました。



インターネットの急速な発展により、情報収集が身近に、かつ膨大な情報に押し倒されそうな現代だからこそ見直したい書籍のパワーについて、改めて考えさせられた、新緑のとある一日でした。

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