今年のシアの実の収穫


マリでは7~9月の雨季の間が、シアの木の実の収穫期です。実の中の種の、さらにその中にある「仁」という部分がシアバターの原料となるのですが、種を覆うその果実はとっても甘く、マリ人の中には「シアバターの実が一番美味しい!」と言う人もいる程、味が良いそうなのです。

夏から秋にかけてマリの女性たちは、ピーナッツや綿花の収穫などの農作業に忙しいので、ひとまず「仁」は倉庫で寝かせておきます。そして、1112月の、種がよく熟成されて農作業も落ち着く頃に、シアバター作りが始まり、翌年の3月末頃までその作業が続きます。

シアバターはもともと、梅の木のように裏作と表作があり、「不作の翌年は、逆に豊作になるから安心して!」とのこと。そして、生産者も常に不作の時季に備えて、倉庫にシアナッツ原料をストックしているのだそうです。

今年の夏は、花は順調に咲いていたので、二年連続の不作を免れるかと思っていたのですが、春に吹いたハルマッタン(貿易風)の威力が強すぎて、花芽をほとんど落としてしまいました。カロジェのある村ディオイラでは実は少ししかつかなかったようです。倉庫のシアナッツのストックが十分にあり、またシカソという、マリの少し南に位置する地方ではハルマッタンの影響がなく、シアナッツが実ったそうで、今年度のシアバターは、シカソから原料を仕入れて、シアバターが製造されることになりました。


無事、シアバターを使った製品(クインタプルバリアGoldenMoon/DreamWalkerクインタプルヴェールLittleSunShine)が来年も作れるようでほっとしました。

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